【40代・50代女性の不眠】夜中に目が覚める…その原因は加齢による自律神経の変化かも?
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「若い頃はどこでもぐっすり眠れたのに、最近は寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚める…」。
もしあなたが特に中高年の女性で、このような悩みを抱えているなら、その原因は「加齢による自律神経の変化」にあるかもしれません。
この記事では、なぜ年齢と共に眠りの質が変わるのか、そのメカニズムと今日から実践できる具体的な対策について解説します。
なぜ眠れなくなるの?中高年女性に起こる身体の変化
私たちの体には、心身をリラックスさせる「副交感神経」という、いわば「お休みスイッチ」が備わっています。
しかし、この副交感神経の機能は、年齢を重ねるとともに自然と低下していくことがわかっています。
原因1:女性ホルモンの減少と自律神経の乱れ
特に女性の場合、更年期に起こるホルモンバランスの急激な変化が、自律神経全体をコントロールしている脳の司令塔(視床下部)に直接影響を与えます。
これにより、ただでさえ衰え始めるお休みスイッチの働きが、さらに低下してしまうのです。
原因2:ストレスによる悪循環
そこへ子育てや親の介護、仕事の責任といったストレスが重なると、体は常に緊張状態となり、不眠の症状はさらに加速します。
そして問題なのは、睡眠不足がさらなる自律神経の乱れを招き、不調の悪循環に陥ってしまうことです。
まずは、このような加齢による身体の変化を正しく理解することが、質の高い睡眠を取り戻すための第一歩となります。
今日からできる!お休みスイッチをONにする3つの習慣
加齢によって機能が低下する、心身の「お休みスイッチ(副交感神経)」。
もう自力ではスムーズに切り替わりにくくなっているのなら、生活習慣の力で「意識的にスイッチを押してあげる」工夫が必要です。
習慣1:睡眠ホルモン「メラトニン」を味方につける
同じく加齢で分泌が減る睡眠ホルモンのメラトニンですが、生活リズムを整えることで分泌を促すことができます。
- 毎朝同じ時間に朝日を浴びる:体内時計がリセットされ、夜の自然な眠気につながります。
- 朝食をしっかり摂る:朝の食事は体内時計を整えるスイッチになります。
- トリプトファンを摂る:メラトニンの材料となる「トリプトファン」(肉や魚、大豆製品、乳製品に豊富)を食事で摂ることも有効です。
習慣2:神経の働きを食事でサポートする
自律神経のバランスを整えるためには、日々の食事も非常に重要です。バランスの取れた食事が、神経の土台を支えます。
- カルシウム:神経伝達をスムーズにする働きがあります。(乳製品、小魚、緑黄色野菜など)
- ビタミンB群:自律神経のバランスを整える働きがあります。(豚肉、レバー、うなぎ、玄米など)
習慣3:寝る前の「強制リラックスタイム」を作る
就寝前のスマホや考え事は、脳を興奮させるため絶対にNGです。意図的に脳と体をリラックスさせる時間を作りましょう。
- ぬるめのお風呂に浸かる:就寝1〜2時間前に38〜40℃のお湯にゆっくり浸かりましょう。体が温まり、その熱が放散される過程で自然な眠気が訪れます。
- リラックスできる環境を作る:好きな香りのアロマを焚いたり、リラックス効果のあるハーブティー(カモミールなど)を飲んだりするのも、お休みスイッチを押すための有効な手段です。
まとめ:「当たり前」の習慣こそが最高の睡眠薬
今回ご紹介した方法は、どれも「当たり前」と感じることかもしれません。
しかし、この当たり前の習慣こそが、加齢による変化と向き合い、質の高い睡眠を取り戻すための最も確実な方法なのです。
できることから一つずつ、ぜひ今夜から試してみてください。
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